もやもや日記

iQOS(アイコス)、禁煙、医学部、ラジオについて気になったことを書いていきます。

血液検査の前に、神経生検

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昨年の医師国家試験の問題です。

 

(111I-54) 72歳の女性。発熱と歩行障害とを主訴に来院した。

 

(略)

 

右腓腹神経生検のH-E染色標本を別に示す。

診断に最も有用なのはどれか。

a 抗ARS抗体 b MPO-ANCA c 抗セントロメア抗体 d 抗ガングリオシド抗体 e 抗ミトコンドリア抗体

 

medu4.com


この問題では、病理がわかったうえで、診断に必要な抗体を選ばせるという、臨床の流れとは異なる気がします。

実際には、臨床症状や臨床所見である程度疾患を絞った上で、侵襲度の高い神経生検をする(神経生検はめちゃくちゃ痛いらしいです)、という流れな気がしますが、出題者のサービスで病理画像もつけてくれたのでしょうか。

ただ、ちょっと調べてみたら、確定診断のためには生検は必須なようでした。

 

本症は生命に関わりうる重症な疾患ですので、強力な治療が必要となります。このため血管炎があることをきちんと証明する必要があり、症状や異常がみられる臓器や部位の一部を生検し、顕微鏡で確認する病理組織診断が必要です。頻度が多いのは腎臓ですが、腎生検が困難な場合は、病変がみられる皮膚や神経、筋、肺などが生検の対象となることもあります。

 

顕微鏡的多発血管炎 (microscopic polyangiitis: MPA)|慶應義塾大学病院 KOMPAS

 

症状と検査所見、そして病理画像から顕微鏡的多発血管炎(MPA)と診断することができますが、いやらしいのが、腎臓の病理じゃなくて神経の病理を載せる、というところです。

今回は血管炎みられるフィブリノイド壊死や血管浸潤の炎症細胞浸潤が提示されていますが、MPAの病理と言えば、RPGNの半月体形成が有名ですよね。

病理画像が腎病変のRPGNの半月体形成だったら、正答率はもっと上がっていたのではないでしょうか。

正答率はリンク先によると80%ですので、いわゆる「合否を分ける問題」の可能性も否めません。

 

あえて病理画像を載せたということは、これはもしや、来年度のフラグ?と思ってしまいますw

血管炎の病理所見を押さえておきましょう。